今回は私も現在格闘中の一棟物不動産投資の失敗事例について、セミナーや人伝で聞いた話をまとめたので、紹介していきます。
私自身は区分マンションしか経験がありませんけど、区分でも注意しておかないといけないような内容もありました。もちろん区分では気付かないポイントでの失敗事例もありますので、全部まとめて紹介します。
都内在住の方が、とある地方の戸数10戸の木造アパートを購入した事例です。その方は高い利回りということでその物件を購入したそうですが、地方の場合は駅から多少近いような物件であっても車がないと生活が成り立たないような地域もあります。
地方の駅には1時間に1本しか電車が止まらないなんてざらですが、そのあたりの事情をこの方は把握されていなかったようです。
このアパートが正に駅から12分くらいだけど、その駅に電車が止まらない。でも都会の感覚で駅からそれなりに近いから大丈夫と考えていたようですが、やはり無理だったようです。
慌てて近くの駐車場をアパート専用にキープしたそうですが、全戸分用意することができず、満室にすることはほぼ絶望的な状況だとのことです。
こちらは地方の主要駅近くにあるマンションを購入した事例です。購入時は立地も良いし、部屋の広さもそこそこあるので入居付けは難しくないと踏んだようですが、実は周辺のアパートはバスとトイレがセパレートの物件が多数でした。
周辺の物件より見劣りしてしまったこの物件では、周りよりも安い家賃設定で対応せざるを得なくなり、当初想定していた家賃収入を下回ることになります。この点については、不動産購入のタイミングでは不動産会社からの説明は全くなかったようです。
今度は毎月のローン支払い額を大きくしてしまったためにローンを払いきれなくなった事例です。こちらの方は毎月の家賃収入に対してローン支払い額がおおよそ半額程度だったのを見て、「これならローン期間を短縮すれば、利息の総額も減るし、金利も下がって利息分の支払いも減るから、そうしよう」と思って毎月の支払いを家賃収入の7割程度に引き上げたようです。
その後、しばらくはローンの支払いも順調にいっていたのですが、あるタイミングで2部屋ほど空室が出てしまってから家賃収入が期待値の8~9割程度にまで落ち込んでしまいました。
毎月の家賃収入が期待値どおりの状態で収支がギリギリであったため、9割の家賃収入では完全に足が出てしまい、慌てて返済計画の見直しをしたそうです。
次は、現地に行くことなく購入を決めたため、後日確認したら物件の周りにゴミが大量にあったケースです。
紹介された時点で条件がかなり良く、物件の外観や空室の内部状況などが映った写真もあったことや、早く決めないと別の買い手がつくなど営業の口車に乗せられる形で、慌てて物件購入を決めたそうです。
写真に写っていない部分に相当な粗大ごみがあったとのこと。ゴミの処理にそれなりの費用がかかり、一時的に資金が底を打ちそうになったそうです。
最後に、購入した物件が入居者の出入りが激しい物件で、入退去のたびに広告費とリフォーム代で出費がかさんだケースです。
物件を紹介されたときは、家賃収入から銀行のローンと諸々の経費を差し引いても20万円程度の利益が出るシミュレーションだったので、購入を決めたそうですが、
その後、毎月1~2件の入退去が起き、そのたびに部屋のリフォーム+入居者募集の広告の出費が発生、結局毎月赤字になってしまいました。
いかがだったでしょうか?1棟ものは区分と比べ、少ない資本投入で大きく利益が取ることができますけど、それだけリスクもあり、リスクが発生した時の損害も区分の比ではありません。
失敗しないためにも、事前の確認やシミュレーションが重要になっていきます。
次回は、ここで紹介した失敗を回避するにはどうするべきだったかを説明していきます。