• 私が2015年からやっている不動産投資の失敗、そこから得た教訓を紹介します。

フルローンタイプの不動産投資で失敗する可能性について

頭金0、諸費用込みフルローンで不動産投資が始められますとインターネットや新聞、週刊誌などでさかんに広告が打たれています。
しかし、その陰でフルローンで不動産投資を始めてみたけれど、赤字ばかりが続いて失敗してしまったという事例紹介も、同じようにインターネット、新聞、週刊誌で話題として取り上げられています。
不動産投資を頭金0で始めることは無謀なのか!? 過去にフルローンで不動産投資して失敗も成功もしている私が説明します。

失敗の原因は「フルローン」のデメリットを理解できてないこと

フルローンのメリットは、自分の手元資金を失わないことです。普通であれば最低でも諸費用分としておおよそ物件価格の1割程度の自己資金が必要になるのに、それを支払わずに済む。手元にお金のないお小遣い制のサラリーマンにしてみれば、本来なら注意すべきデメリットを吹き飛ばすくらい魅力のある話です。
私の過去も含め、様々な失敗事例を見ていくと、手元資金が不要という言葉に踊らされて、そのほかの重要な話を聞けていない、理解できていないままハンコを押しています。結果、赤字続きになって破綻、失敗となるわけです。
言い換えれば、フルローンのデメリットを把握した上で、それでもこの物件は買っていいのか?悪いのか?を判断できれば、失敗する可能性は限りなく0に近づけることができるでしょう。

フルローンのデメリットとは何か?

フルローンのデメリット その1:毎月のローン支払金額が大きくなる

ローンの総額が大きければ、当然ながら毎月の返済金額に上乗せされます。失敗の多くは、この「返済金額」上乗せからの毎月の少々の「持ち出し」発生を無視したことで起きているように見受けられます。

フルローンのデメリット その2:ローン金利が高くなる

諸費用も融資金額に含まれているため、物件本来の価格より高く、あなたに貸し出すわけです。その分だけリスクが加味されるので当然金利は上がります。
結果、毎月の返済金額がさらに上がります。

フルローンのデメリット その3:元本が減りにくい

あなたが購入した不動産物件から毎月得られる家賃は、上にある2つのデメリットを考慮してはくれません。当然、銀行もその辺を理解しています。だから銀行はローンの期間を長くして、あなたに融資したお金の回収を図るわけです。本当なら25年で完済するところを30年、35年に。そうなると、毎月のローン支払いのうち、金利返済にあたる部分が大きくなり、元本がなかなか減りません。
失敗した人は、購入から数年後に慌てて売却を試みようとするのですが、このタイミングだと利子の返済ばかりで元本は諸費用分すら返済できていない状況、物件を売る話があってもローンを完済できない可能性があります。

失敗を回避するための心がまえ

フルローンでの不動産投資失敗を回避するには、フルローンでも毎月のキャッシュフローがプラスになる物件を選ぶことです。ただ、都内区分マンションの場合だと、フルローンで毎月黒字になるような物件は、家賃下落や管理費の上昇など、それ相応のリスクを持っている可能性が高いです。
そこで、少なくとも諸費用分が完済できるまでの期間に発生するであろう持ち出し金額を計算し、1から2年の間に、その金額を貯蓄、準備しておくとよいでしょう。

頭金0のフルローン投資は自己資金0で取り組める投資ではない。ということです。

まとめ

  • フルローンで不動産投資を失敗する人は、フルローンのデメリットを理解できていない
  • フルローンのデメリットは「毎月のローン支払が大きい」「ローン金利が高い」「元本が減りにくい」の3つ
  • フルローン不動産投資でも、(すぐにとは言わないが)自己資金を準備する必要がある