ミドルリスクミドルリターンと言われている不動産投資、株やFXに比べればリスクは低いと思われがちですが、決して簡単な投資手法ではありません。
あまりよく知らないでかかわってしまうと取り返しがつかないことになります。
ここでは、不動産投資で注意すべき点を紹介します。
不動産投資を行う場合、その不動産に入居者が入り家賃を支払ってくれるわけですが、ほとんどの場合そこから得られる収入がただ一つの収入となります。
つまり入居者がいなければ収入は0。収入がなければ支払いはすべて自腹になります。この状態が続けば自分の給料や貯金からローン返済などの費用を払わなければならなくなります。
ですので、この空室に絶対しない、しても短期間でこの状態でなくす必要があります。
入居者から賃料を貰って、毎月のローンの支払いだけすれば後はすべて自分のもの・・・とはなりません。
もし、不動産が区分マンションであれば、毎月管理費と修繕積立金をマンションの管理組合に支払わなければなりません。
さらに、区分マンションであればほとんどの場合、入居者からの家賃回収を代行してもらうことになるので、代行費用を支払わないといけません。
一棟マンションやアパートであれば、物件を運営・管理するのに必要な費用、例えば清掃や壊れた個所の修繕などを都度支払う必要があります。
さらに、毎年ですが物件の固定資産税もかかることを忘れてはいけません。
1000万円を超えるような不動産を購入する場合は、基本ローンを組んで毎月返済をしていくことになるかと思います。
当然、借りている金額に対して毎年利息が付くわけですが、変動金利を選択した場合、この金利は毎年変動します。
金利が上昇局面になってくると毎月の支払いが大きくなることがあり、最悪の場合家賃の収入よりも支払いのほうが大きくなる可能性もあります。
そのため、政策金利の動向や10年先20年先の金利をある程度推定しながら物件の購入をする必要があります。
現金買いをする場合は、この注意点は無視して問題ありません。
よく営業マンが「不動産投資は節税効果があります」と言ってきますが、注意しておかなければいけないのは経費は最初の1年だけ。ということです。
なぜ1年目だけ効果が大きいのか? それは不動産購入の手続きにかかる費用だけは最初の1年目に計上することができるからです。
つまり2年目からはその分が丸っとなくなってしまいます。
では2年目以降はどれくらい節税できるか・・・私が区分マンションを買って2年目の節税効果を例にすると、はっきり言ってほぼ0でした。
これだけ注意すべきポイントがあると不動産投資に対してネガティブな印象しか持てなくなるかもしれません。
本当に儲かるの?大丈夫なの?とおもうかもしれませんが、今言った注意点に対策を打っていけば、より成功に近づくことが可能です。
注意点を回避していくにはどうすべきか?を解説します。
賃貸需要の大きい地域の物件を購入するようにすれば、空室期間が長引くリスクを避けることが可能です。
都内の区分マンションであれば主要駅の駅近くであれば、よほどのことがない限り空室になることもないでしょう。
不動産物件には、ローンの返済以外にも物件の管理や修繕にお金がかかること、毎年固定資産税がかかることを知っておきましょう。
毎月の収支計算も、それを考慮した上で計算してプラスになるかどうかを確認し、物件購入を決めてください。
金利は基本的に景気が良くなるほど上げる傾向があり、景気が悪い局面では据え置きor下げる方向に動きます。
ですので、景気の動向をよく見る必要があります。それも5年10年といった長い目で見る必要があります。
2020年11月現在、コロナの影響もあって政策金利が上がるような気配は全くありませんが、今から5年後は金利が上がるかもしれません。
なので、5年後に金利が少し上がると想定して、じゃあどれくらいローンを組もうかと考えればいいわけです。
節税をメインの目的にして不動産投資をするのはやめたほうがいいです。あくまで副次的、おまけと考えておくべきです。
あなたが不動産投資をする理由が何か、経済的自由を得るためか、老後の安心を得るためか、いずれにせよその目的を達成するために
不動産投資をしていくんだという心構えを持つべきでしょう。
不動産投資は手堅い、儲かる、節税できるといった甘い話で、営業マンがあなたを購入するよう仕向けます。
でも、そんなに甘い話は世の中ありません。うまい話には必ず裏があります。ここで上げた注意点は、そういった甘い話をされたとき、
自分を現実に引き戻すネタにしてもらえれば幸いです。
また、あなたが不動産投資に取り組みたいと本気で思ったとき、上に書いた注意点以上に注意すべきことを簡単に羅列できるのであれば、
その時こそ不動産投資を開始するタイミングなのかもしれません。