私が以前紹介した、自分自身が不動産投資でやらかしてしまった失敗の原因について深堀りし、対処について考えてみようと思います。
失敗の内容については、以前の記事に記載があります。↓リンク
[私がこれまでにやってしまった不動産投資の失敗、体験談を紹介します。]
物件提案時点で家賃からローン・管理費・修繕積立金を差し引いた金額がマイナスの物件を購入しようとすることが間違いです。ここだけは絶対に守らないといけないポイントです。
不動産は経年劣化によって、一般的には、古いから人気がなくなって家賃(収入)が下がり、建物の傷みが激しくなって管理費と修繕積立金(支出)が上がりますから、収支マイナスならマイナスの額が拡大こそすれ、プラスに転じることはありえません。「ローンを完済すれば物件そのものが手に入るから」とか「毎年の確定申告で赤字計上すれば、所得税を還付できますよ」とか、業者の言葉にまどわされてはいけませんでした。
ローンを払い終わった時、その物件にいくらの価値が残るか、そもそも売れるのか、すぐにわかりますか?
確定申告したらいくら還付されるのか、その金額は毎月の赤字×12か月分を上回るのか、すぐにわかりますか?自分で計算して、すぐに答えを出せないなら赤字の物件を購入することはやめるべきです。
今考えると、上にある問いに対する答えを、購入のタイミングでは私は持っていませんでした。
まず、自分の主観で駅から遠いか近いかを判断するのはやめるべきでした。そうなると客観的に判断できる方法が必要です。
では客観的に判断できる方法は何か?となりますが、手っ取り早い方法としてはその地域にある不動産屋・賃貸紹介センターなどに電話で聞いてみるのが早いです。ただ、いきなり聞いてもまともな回答がもらえないかもしれません。
そんな時は、「Home’s」や「Suumo」などの賃貸情報検索サイトで自分が購入しようとする物件と類似した物件を検索する方法もあります。
「××駅 徒歩〇分以内」に、今自分が提案を受けている物件の情報を入れてみましょう。徒歩〇分以下の類似物件情報が出てくると思います。あとは遠くなるにつれて家賃がどれくらい下がるかを確認してみてください。
例えば徒歩3分と10分で1万円以上の差額があれば、それはそこに住む人にとって許容しがたい条件になるでしょうし、差額がほとんどなければ、気にならない条件だと推測することができます。
さらに提案された物件の家賃と賃貸情報検索サイトで拾った家賃の情報を見比べるのも良い方法です。もし検索サイトの家賃の値段が提案された物件の家賃の値段を下回っている場合は、今後住人の入れ替わりで家賃が下がる可能性があります。
私の場合は、「想定より早くマンション内のエレベーターが壊れた」ことによる想定外の出費で、毎月の修繕積立金額が3000円アップしました。
これを物件購入より前に見極める方法としては、提案された物件(区分マンション)の修繕積立金額と物件のあるマンションの修繕履歴を見ることが必要でした。これは物件を提案する業者に頼めば普通は確認できる物であり、そんなことできませんと言われたら、その時点でこの物件購入はしないほうが良いでしょう。
収支が赤字に転落する要因は、ほかに「収入となる家賃が下がった」「管理費が上がった」という理由があります。管理費については、前年管理費会計の収支が赤字になっていないかを確認するのが最も手っ取り早いです。これも物件を提案する業者に頼めば確認できるはずで、できなければ物件購入は回避したほうが無難です。
家賃については、建物の経年劣化だけでなく建物のある場所の人気が上がったり下がったりすることでも変化するため、見極めは非常に難しいです。そのため、経年劣化による家賃下落のみケアする前提で話をしますが、おおよそ築25年目までは家賃の1パーセントが毎年下落、それ以降は家賃下落しない想定をしておけば、経年劣化に関する部分はカバーできると思われます。